【リスクに対処】現金確保とThink Small(わからないことは無視!)
金曜日は新型コロナ「オミクロン株」に世界の市場が揺れました。
日経平均だけでなく、NYダウやナスダックなど主要市場は2%を超える下落。
NYダウは今年一番の下げ幅となりました。
オミクロンがなんぼのものかはわかりませんが、リスクが上昇していることは確か。
リスク上昇局面で特に注意しておきたい点を紹介します。
目次
使う予定のお金は投資しない
金曜日を終えた私の資産状況です。
円高も重なり、一晩で約13万円(約2.6%)の減少です。
投資画面だけ見れば、結構ショックは大きいです。
しかし長期で投資するつもりなら、一晩の損失など誤差の範囲内。
投資先の企業の配当が減ったり、事業価値が失われたわけではなく、
むしろ株価が下がってくれたら投資のチャンスです。
そのために、証券口座内には投資用の日本円・外貨預り金をキープしています。
一方、来月支払う予定のお金で投資していたらどうでしょう。
近々現金化する予定があるのなら、13万円を現金で失ったのと同じです。
一日に数%株価が動き、保有資産が10万円単位で変動するなどよくあること。
近々使う予定のあるお金は、例え株価が上昇トレンドにあったとしても、投資に充てるのは危険です。
目安としては、一年以内に使う可能性が高いお金については、黙って貯金しておくのが良いかと思います。
Think small~わからないことは無視
オミクロンがどの程度のものか、科学者でも解明できていません。
一投資家が、市場や経済等マクロ環境への影響を予測するなど不可能です。
わからないことは無視するに限ります。
残念ながら、人間は頭に浮かびやすいこと、例えば繰り返し報道されるニュース等に強い影響を受けます。
これを利用可能性バイアス(availability bias)と呼びます。
そして、繰り返し報道されるのはオミクロンに限らず、日経平均の動きや米国のインフレ、米中対立など、
大抵はマクロ環境に関係すること。
そして、市場が少し動揺すると売りを急ぐなど過剰な行動をとってしまいがちです。
しかし、マクロ環境に関しては、経済から政治まで情報が多すぎて、正確な予想など不可能です。
プロのエコノミストも頓珍漢な予想を繰り返しています。
一方、個別企業の分析なら、マクロよりは救いがあります。
例えば高配当株に投資するなら、「配当利回りはどうか」や「配当支払いのために十分な現金はあるか」等、
過去の利回りとの比較や減配リスクに絞ったキャッシュフロー分析などは可能です。
予想できない部分は無理だと割り切り焦点を絞る「Think small」という意識が必要です。
まとめ
今後、オミクロンがどうなるかはわかりません。
いわんや今週の市場をや。
思ったより大したことなく、来週の今頃には市場が急回復している可能性もあるなら、
影響が深刻化して下げが加速するなどどちらもあり得ることです。
よって、わからないことは無視するに限ります。
個別企業の株価にとってマクロ環境は重要ですが、わからないことを考えても意味がありません。
一方で、リスクが高まっていることは間違いありません。
使う予定のお金には手を付けず、ある程度の現金をキープしつつ、
今まで通り慎重に投資を継続するのが最適解です。
私も、下げ相場での掘り出し物との出会いに期待しつつ、個別企業の分析を続けたいと思います。