【投資で学ぶ英語術】IPOという名のギャンブル
予想通りパウエル議長が再任された米国。
11/23は今年のスターIPO株が軒並み大きく下落しました。
以下CNBCの記事より紹介します。
目次
記事
(英文)
Some of the year’s hottest tech IPOs including Rivian, Affirm and Roblox plummeted in the market on Monday・・・While there’s no clear-cut reason for the sell-off, stocks that had some of the biggest rallies this year are feeling the pinch. Affirm, which has seen rapid stock growth amid its new partnership with Amazon dropped more than 9%. Roblox, which benefitted from rising interest in the metaverse closed down almost 11%.
The sell-off in electric vehicle-maker Rivian, which was valued ahead of Ford and General Motors after its market debut and is slated to rival Tesla, continued on Monday. Its stock dropped more than 8% as investors continue taking profits.
(内容)
CNBC/2021/11/23より
リヴィアン・アファーム・ロブロックスといった今年の最もホットなテクノロジーIPO株が月曜市場で大きく下落した。
売りの明確な理由はわからないが、今年多いに上昇した株はピンチを迎えている。
アファームは、アマゾンとの新たな提携により急上昇していたが、9%下落。
ロブロックスは、メタバースへの関心の高まりに乗じていたが、約11%下落。
電気自動車のリヴィアンは、上場後フォードやGMより高く評価され、テスラに対峙するとされているが、月曜日も続いて下落。まだIPO価格は上回っているが、8%下落した。
頻出単語
feel the pinch:危機に直面する
文字通り「ピンチ」を意味します。
苦境に陥っている企業・値動きが冴えない株に使用されるネガティブワードです。
逆張り投資家にはポジティブサインともいえるかもしれません。
metaverse:仮想空間
アバターを通じて交流しあう仮想空間です。
フェイスブックが「メタ」に名称を変えたことでも注目を集めるバズワードです。
メタバース分野への投資増加への期待により、一部半導体企業の株価を押し上げるほどの勢いです。
make debut:デビューする、株式公開(IPO)する
株式市場へのデビュー、つまりIPOです。
短評
今回取り上げた3社の情報はこんな感じ。
偶然にも株価は似たような感じで、日本円で1万5千円ほど。
いずれも収益はマイナスで、これらの株を買うのは、お金を払って損失を引き受けるのと同じです。
リヴィアンに至っては、利益どころか売り上げもなく、評価・比較することすらできません。
それなのにリヴィアンの市場評価額は、年間数百万台の車を販売するフォードやGMを上回っています。
異常です。
これらの企業は目新しいことをしているわけではありません。
リヴィアンにはテスラやトヨタ、アファームにはペイパル、ロブロックスにはフェイスブック(メタ)など、
既に収益をあげキャッシュが豊富なライバルがひしめいています。
買い時は?
米国のIPO企業の多くは赤字で、投資ではなくギャンブルです。
私のようなビビりの投資家にはとても手が出せません。
何で1万円以上払って損失を引き受けるのか理解できません。
これら企業の成長性も大いに疑問です。
リヴィアンを買うならトヨタを買うし、ロブロックスを買うならフェイスブックを買います。
そして、1株1万円というのはギャンブルにしては高すぎます。
あたったとしても1万円が2万円になる程度の話で、競馬場で楽しむほうがまだ健康的です。
もし120ドルあればブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)が3株買えます。
BTIの年間配当が2.96ドルで、3株買えば税引き後でも現金で7ドル程度受け取れます。
BTIを推奨しているわけではありません。
しかし、私はリスクの割に見返りが少ないジャックポットよりも目先の現金の方が確実だと思います。