【投資で学ぶ英語術】今日の銘柄(IBM~永遠の不発弾~)

2022年1月13日

昨日の決算で目についたのはIT大手のIBM。
頻出英単語と合わせて紹介します。

記事

(英文)
IBM shares fell as much as 5% in extended trading on Wednesday after the company issued third-quarter results, including lower revenue than analysts had expected.

Earnings: $2.52 per share, adjusted, vs. $2.50 per share as expected by analysts, according to Refinitiv.
Revenue: $17.62 billion, vs. $17.77 billion as expected by analysts, according to Refinitiv.

The enterprise hardware maker and consulting provider’s revenue increased slightly from a year earlier, according to a statement. Revenue grew 3% in the prior quarter. Net income declined 33% as the company’s gross margin narrowed to 46.4% from 48% in the previous quarter.

(内容)
IBMが第三四半期決算を発表。売上がアナリスト予想を下回り、水曜日の時間外取引で株価が5%下落。
利益:一株当たり利益は2.5ドルのアナリスト予想に対し、2.52ドル
売上:177.7億ドルのアナリスト予想に対し、176.2億ドル

企業向けハードウェア及びコンサルティング提供企業(IBM)の売上は、前年を少し(3%)上回った。
粗利益率が前年度の48%から46.4%と縮小したことに伴い、純利益は33%減少

https://www.cnbc.com/2021/10/20/ibm-earnings-q3-2021.html

頻出単語

issue:発表する、発行する
決算発表や新株の発行などに使用されます。
何かを刷るイメージです。
(例)The firm announced to issue new shares.
(訳)その企業は新株の発行を公表した。

adjusted:調整された
「adjusted earnings per share」で調整後一株利益です。潜在的な株も含めて計算したものです。
また、金融政策等のコントロールにも使用されます。
(例)The central bank adjusted the monetary policy for the coming inflation.
(訳)中央銀行はインフレに向けて金融政策を調整した

gross margin:粗利益率
売上ー仕入れコスト=粗利益
粗利益率=粗利益/売上で算出されます。
販管費や金融費用を抜きにして、単純にいくらで仕入れていくらで売れたかを示します。

IBM企業情報

・株価:141.9ドル(10/20終値)
・配当:6.56ドル(配当利回り4.62%)
・概要:売上高が9兆円に迫るTI大手。企業向けのITシステム構築から、クラウドビジネスに転換中。

短評

筆者も現在15株保有しています。
取得単価は約120ドル。
コロナショックの底で買うことができ、配当も高いので20%弱(配当込み)の利益を得ています。


魅力は配当利回りの高さ。
無配も普通なIT業界で、5%近い配当利回りは異例です。

しかし、それが永遠の不発弾と呼ばれる所以。
いつかフィーバーするといわれながら、業績・株価は冴えません。

ウォーレンバフェットも2018年にIBM株を処分しています。

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上の図は競合の一つであるマイクロソフトとの比較。

IBMの売上及び利益率は絵に書いた右肩下がり。
売上でも2015年に逆転され、差は開く一方です。

売上が下がっても利益率が上がらないのは、事業のリストラがうまくいっていない証拠。
先行き不安になる数値です。

買い時は?

配当利回りは魅力的ですが、今買う必要はないかと。
悪いニュースが目に付く企業なので、悪材料で定期的に株価が大きく下がります。

下の図でもわかるように、去年も決算期に大きく下げてます。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 2021-10-21_22h22_52-1024x335.png

今回の決算でもがっつり下げそうなので、個人的には配当利回りが5%を超えてくれば検討対象に。

キャッシュフローを見る限り今の配当水準は維持できそうです。
しかし、不発弾の名の通り全く成長していないので、そのリスクを考えると今は買い時ではないかと。