【下落はチャンス?】配当投資の底力

2021年9月25日

本稿では株価下落時の配当投資の魅力を紹介します。
「投資に興味はあるけど、株価の下落が怖い」という方は必見です。

さて、配当投資はどのような時に力を発揮するのでしょうか?

それは、株価が冴えない時です。
コツコツ配当投資を続けていけば、株価が冴えないときでも利益を確保できる可能性があります。

さらに、株価下落がポジティブな結果をもたらす可能性すらあります。

ここではA社という会社に5年間投資した場合を見てみます。
A社の現在の株価は100円で毎年3円の配当(配当利回り3%)が貰えるとします。
株価下落時にどうなるか。下落時に買い増すとどうなるか・・・

それでは始めましょう。

ケース1:株価が下落後戻らない

配当利回り3%のA社の株を100円で買ったとします。
運悪く、1年目に株価が90円に下がってしまいました。

しかし、配当はきちんと入ってくるので、保有を続けました。
5年たっても株価は90円のままでしたが、結果はどうでしょう?

・株価:100円から90円に下がったので損益は-10円
・配当:3円×5年で合計15円
・トータル:-10円+15円で5円のプラス

株価が下落しても配当株を長期で保有すれば損益がプラスになる可能性が高くなります。
100円の投資で5円の利益。年率で1%弱ですが、銀行預金よりは高いです。

年数012345合計
株価1009090909090-10
配当3333315
トータル+5

ケース2:株価が下落後戻らない+毎年買い増し

ケース1に加えて、A社の株を毎年買い増したとしましょう。

・株価:1株目は100円から90円に下がったので損益は-10円。2~5株目は90円で買ってるので損益ゼロ
・配当:保有株数が増えていくので毎年3円ずつ増。5年間で合計45円
・トータル:-10円+45円で35円のプラス

合計460円の投資で35円の利益(年率で約1.5%のリターン)となります。
株価が下落しても配当狙いで買い増すことで、リターンが上昇します

これなら心配性な投資家でも怖がらず投資を続けることができます。

年数012345合計
株価1009090909090-10
配当369121545
トータル+35

ケース3:株価が下落+毎年買い増し+5年目に株価回復

株価が回復する最もハッピーなケースではどうでしょう。

・株価: 1株目は100円で買ったので損益ゼロ。
     2~5株目は90円で買ったので1 株当たり10円の利益。合計で40円の利益
・ 配当:ケース2と同じで5年間で合計45円
・トータル:40円+45円で85円のプラス

合計460円の投資で85円の利益(年率で約3.4%のリターン)となります。
株価が下がってもコツコツと投資を続けていけば、いずれは報われるものです。

年数012345合計
株価1009090909010040
配当369121545
トータル+85

ケース4:配当無(低配当)の企業の場合・・・

配当の支払いがない企業の場合はどうでしょう。

ただただ、株価が回復するのを祈りながら待つしかありません。
下落時に買い増したとしても、結局は株価次第です。

これは、精神衛生上よくありません。
精神的負担から投資をやめてしまうという最悪の結果になりかねません。

低配当の企業の場合、A社と同様に少しづつ取り戻せますが、時間がかかります。
ケース1の場合、配当が1円であれば損益がトントンになるまで10年かかります。

まとめ

私も最初は、配当など気にせず、自分が良さそうと思った株を適当に買っていました。

しかし、「これだ!」と買った株が値下がりし、回復を待つのは非常につらいです。
慎重な判断をするためにも、このような心理的な負担は避けるべきです。

また、現在の人気株や株価指数の上昇には非常に気持ち悪いものを感じます。

慎重な投資家は下落に備えて配当投資で防御を固めるのみです。