【債券投資の出番】ハイイールドとかバーベルとか
各国利上げに伴う価格下落により、債券が投資の選択肢となってきました。
【債券投資の出番か】米国債と米国社債
今回も債券の選択肢について検討したいと思います。
目次
ETFのバリエーション
上表はETFのティッカー及び利回りです。
幅広い満期の分散、高リスク企業への債券、国際分散など多様な選択肢があります。
各国の利上げラッシュで、いずれも過去1年で15%程度下落しています。
本稿ではバーベルとハイイールドを取り上げます。
投資対象による選別
バーベル~債券界の分散王BND
BNDは長期・短期、社債・国債にバランス良く投資するETF。
長期債や社債の高利回りを享受しつつ、短期債で金利上昇リスクを抑えているのが特徴です。
比率は国債と社債がほぼ1:1。
満期も1年未満から25年超まで幅広く分散投資しています。
金利ゼロの世界ではあらゆる債券がバブル状態になり、BNDの分散投資も意味がありませんでした。
金利が復活した今、債券に分散投資できる便利なツールになりつつあります。
高利回りのハイイールド債~JNK
倒産リスクの高い米国企業の社債に分散投資するETFです。
メリットは配当が高いこと。
デメリットは債券に期待される分散効果が無いこと。
上図は過去5年の長期国債ETF(VGLT)とJNKの値動きです。
コロナショックのピークでは景気不安と金融緩和による金利低下で、VGLTの価格は急上昇。
一方でJNK。
景気不安による企業倒産リスクが重視され、価格は暴落。
金利低下による価格上昇という債券のメリットを得られていません。
ではJNKが金利上昇に耐性があるかというと、答えはNOです。
金利が上昇し始めるとVGLTと同様にしっかり価格が下落しています。
金利上昇=利払い負担が増=企業の信用不安大
金利低下=既に景気が悪い=企業の信用不安大
金利がどちらに触れてもリスクしかありません。
JNKは・・・
①低金利が長期間続く
②景気が安定し信用不安が低い
という条件を同時に満たす場合のみ、高配当で機能するETFです。
結論~債券投資は王道で
債券への分散投資は、国債ETFや信用度の高い総合型ETFに投資するのが王道です。
低金利下であらゆる資産価格が上昇している時は、
高利回りのハイイールド債がオルタナティブなどともてはやされました。
しかし、ハイイールド債はリスクとリターンのバランスがとれておらず、株式に対する分散効果もありません。
高い利回りにひかれて投資するのはご法度。
たかだか5.5%程度の利回りなら、業績が安定してる高配当株に投資した方が安全です。