【失敗談】嗚呼アリババ-中国株の黄昏-

2022年1月13日

今回は私がやらかしたアリババ(BABA.NYSE)株での失敗を紹介します。

新年一発目に買った株で、酷い初夢を見てしまいました。
結果は手数料込みで約11ドルの損失でした。

失敗の理由は、チャイナリスクではなく、結局自分の心理に負けたことだと考えています。

では振り返ってみます。

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失敗1:下がれば上がると思い込み

2021年1月購入当時のアリババの株価はきつい下落に見舞われていました。

CEOのジャック・マーが姿を消した等いろいろネガティブなニュースもあり、
直近高値の319ドル(2020年10月27日)から年末には232ドルになっていました。
なんと2か月で28%下落!

当時私はこう考えました
・さすがにこれ以上は下がらんだろう
・高値まではいかなくても、すぐに半分ぐらい(約275ドル)は回復するだろう

しかし、これといった根拠はありませんでした。
「株価が下がればすぐに買われる。だってアリババだよ?」と、根拠のない妄想に取りつかれてしまいました。

大して調べることもなく・・・

失敗2:直近高値に取りつかれ・・・

アリババで儲けるチャンスはありました。
実際株価は2月中旬に270ドルまで回復しました。

しかし私はこのチャンスをみすみす逃してしまいました
理由は根拠のない価格設定にあります。

これはアンカリングという心理的バイアスに取りつかれていたことに由来します。
自分にとっては意味があるが、実際は何の根拠もない数字(アンカー)に取りつかれていたのです。

当時私の中には3つのアンカーがありました
①直近高値の319ドル
②購入価格の236ドル
③半値戻しの277ドル(①と②の中間点)

アリババは現在配当の支払いはなく、長期で保有するつもりはありませんでした。
株価が③まで回復すれば売却しようと考えていました。
しかし、半値戻しには一切根拠はありません。

また、直近高値と自分の購入価格もアリババ株の価値とは一切無関係です。

「高値からいくら下落した」というのは、単なる数字です。
半値ぐらいは戻すだろうというのは、単なる願望であり、安易な期待は慎むべきでした。

結局アリババの株価は270ドルを超えることもなく、その後も下落。
不安感に耐え切れず、損切しました。

アリババその後・・・

早めに損切できたことは英断でした。

中国政府の規制強化やそれに対する投資家の不安から、中国のテクノロジーセクター全般が激しい下げに見舞われています。

将来的にアリババの株価がどうなるかはわかりません。
中国が魅力的な成長市場であることも当分は変わらないでしょう。

しかし、中国の政治動向やそれを投資家がどのように受け取るかなど、わかりようがありません。

たとえ直近高値から大きく下落していようとも、慎重な投資家はこのようなリスクは取らないのが賢明です。

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結論:損切できたのはよかったが

幸い損失は限定的でした。

しかし、またも「短期間で儲けよう」という誘惑に負けてしまいました。

株価は所詮は水物。
上がった下がったをみて、勝手なストーリーを作るのはご法度です。

結局は企業を納得いくまで調べて、自分の投資スタイルを続けるのが良いのだと思います。